Palmer PGA-04使用レポート




先日Palmer PGA-04を使用しての録音を行いました。
その使用レポートを以下に書いていこうと思います。


最初にPalmer PGA-04について簡単に説明をします。
この機材は、一般的に“マイキング”シミュレーターと呼ばれているもので、
その名の通り“スピーカーにマイクを立てて拾った音”をシミュレートするものです。
故に音のキャラクターそのものは使用するアンプ(ヘッド)に依存し、
“アンプ”シミュレーターとは全くコンセプトの異なる機材なのです。
音のキャラクターを変えるのが“アンプ”シミュレーターだとしたら、
このPGA-04は音の空気感を調整する、または加えると言った感じです。
よって使用するアンプの音色や特長をそのまま活かせます。
ちなみにシミュレーターとは言っても中身は全てアナログ回路となっており、
TUBEアンプを直接接続出来るのも特徴のようです。

・・・と、うちは代理店でもなければメーカーでもないのでこの辺にしておきます(笑)



では簡単に内容の説明をします。
現在管理人・関が個人的にCD制作を行っているのですが、
11月にドラムを録音し、12月頭にベースの録音を行いました。
そのベース録音の際にこのPalmer PGA-04を使用しました。

ちなみに音はPalmer経由(Ba1)とアンプのラインアウト(Ba2)の2系統を録音しました。
それぞれのシステムは以下の通りです。

Ba1:ベースアンプ(SP OUT)→Palmer PGA-04→9098DMA→1176LN
Ba2:ベースアンプ(LINE OUT)→9098DMA→1176LN


AMPEG SVT-2PRO

sunn 1200s

使用したベースはERNIE BALL MUSICMAN StingRay USA、
使用したベースアンプはAMPEG SVT-2PROとsunn 1200sです(共にTUBEアンプ)。
音作りに関しては、ラインの音を作った後、Palmer経由の音作りを行いました。
具体的に後者の音作りは、主にPGA-04のつまみの調整ぐらいでアンプ側は微調整程度です。

さて、実際に2つの音を比較して聴いてみた感想ですが、
上記の通りラインの音を最初に作り込んでおり、どちらもメインで使えるように、
と調整をしているので、ラインの音自体そのままでも使えるぐらいの良い音でした。

では、Palmerの音はどう違うか?
ラインでは多少耳についていた高域を良い具合に削った感じで、
音そのものに関しては実際にマイクで拾った時の様な空気感・距離感を感じました。
さらにボトムエンドもしっかりと出ていて丸みのある良い音です。
ドラムの音と混ぜた時は(Dr、Baともに未加工の状態で)断然馴染みが良かったです。
そこはさすが、といった感じでラインでは再現出来ない気持ちの良い音でした。
(※音の良し悪しではなく、空気感という意味です)
あまり過度の期待はしてなかったのですが「非常に良い買い物をした」と思いました(笑)

“マイキング”シミュレーターとは呼ばれていますが、
単純にマイクの代わり、と言ってしまうには惜しいものがあります。
実際にマイクで拾った音とは違い、別の味があるような気がします。
さらにシンプルなデザインで、本体やつまみはしっかりとした重量感で
非情に信頼感がある(ありそうな)ところが好きです。



現在制作中の「たわし」のアルバムではBaは全てPalmerを使って録音しているので
この音に興味のある方はぜひ「たわし」のCDを聴いてみて下さい。
・・・まだいつ出来上がるかは分かりませんが(笑)
もしくは録音のご依頼を下さいませ。